お知らせ

デザイン誌「AXIS」最新号 vol.218 7/1発売!

22.06.29

デザイン誌「AXIS」最新号 vol.218  7/1発売!

第一特集 インダストリアルデザイン新時代
産業・社会のトランスフォーメーションとデザイン

モノやコトと人、さらにそれを支える社会や産業との関係をインテグレートすること。ハードウエア製品に形を与える設計作業と見なされがちなインダストリアルデザインをこのように定義してみると、その役割や可能性は自ずと広がって見えてくるかもしれません。より環境にやさしく、より包摂性が大きく、より持続可能なかたちで社会や産業の発展に寄与するだけでなく、リアルとデジタル空間を横断し、今までにないユーザー体験を提供する。そんな新たな命題と向き合うことが求められるインダストリアルデザインの行方に迫ります。

時間や空間の制限に縛られない未来の移動 本田技術研究所

インタビュー
インダストリアルデザインから、より良い未来を創造しよう
―サー・ジェームズ・ダイソンに聞く

ダイソン社の創業者であり、現在もチーフ・エンジニアとして、英国マルムズベリーで研究開発を行うサー・ジェームズ・ダイソン。彼は、昨年秋「Invention: A Life」 (日本語版「インベンション 僕は未来を創意する」)を出版しました。数々のビジネスでの失敗を赤裸々に綴った半自叙伝ともいうべき著書を通じて、ものづくりに励む若者や起業家たちに、エンジニアリングを通して世界を共に改善していこうと呼びかけています。

オピニオン
未来を回復する産業のリデザイン
太刀川英輔

デザインストラテジストで日本インダストリアルデザイン協会理事長も務める太刀川英輔。近著「進化思考」では、生物の進化のように多くの間違い(変異)を量産し、そこから本質的な手法で適合を繰り返すことの重要性を唱えています。そんなデザイン界きっての論客に、有形・無形を問わず産業との新たな関係性を見据えたインダストリアルデザインの進化について、考えを寄せてもらいました。

第二特集 人工物と自然の境界に挑む。

人工物と自然。私たちはとかくこの両者を分けて考えてしまいがちです。環境問題が人類にとって喫緊の課題になって以降は、人がつくり出す人工物が自然を脅かしているのではないか、といった論調も目立ちます。そんな両者の間に横たわる不調和音を払拭し、新たな視座でもって人工物と自然の境界を編み直そうとする3組のデザイナーたちの取り組みに迫ります。

LEADERS
四代田辺竹雲斎(竹工芸家)

高級ブランドが立ち並ぶ東京・銀座の一角に、4月末、ひときわ目を引くインスタレーションが登場しました。螺旋階段の吹き抜けをうねるようにして地上から天上へと昇っていく竹のオブジェ。作者は田辺竹雲斎さん。120年続く工芸家の四代目です。ラグジュアリーな空間にも引けをとらない圧倒的な存在感は、約5,000本の竹ひごを接着剤を用いずに編むだけで組み上げたものです。解体すれば元の竹ひごに戻り、再利用される循環型のアートでもあります。繊細で力強く、単純なのに複雑。伝統的でありながら革新的でもありました。なぜこのような造形ができるのでしょうか。彼が語る竹工芸の奥義は、美を極めていく道そのものでした。

Sci Tech File
窒素循環からみんなで共に考える、私たちの未来のありうべき環境

窒素は生物にとってなくてはならない栄養素です。ほとんどの生物は大気中の窒素を利用できないために、限りある窒素を無駄なくやりとりしながら使っています。しかし、現代の人間の営みが、森林をはじめとした地球上の窒素循環のバランスを崩しているそうです。山間部の河川水を採取して窒素などの物質循環の様子を調べ、日本全国の山の健康状態を明らかにする試みを始めた京都大学フィールド科学教育研究センターの德地直子教授に話を伺うため、京都大学上賀茂試験地を訪ねました。

INSIGHT
当たり前を問い直す、ボストン市のMONUM(ニュー・アーバンメカニクス)という取り組み

MONUMという名のボストン市長室直属の組織は、「お役所仕事」のイメージを一新させるシビックデザインを進めています。今や全米の他都市でも参考にされているというその活動とはどんなものなのでしょうか?

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