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デザイン誌「AXIS」最新号 vol.223 5/1発売!

23.04.27

デザイン誌「AXIS」最新号 vol.223  5/1発売!

特集
京都の文化と創造性

文化的な土壌なしに、創造性は生まれない。1200年の歴史のなかでさまざまな文化が育まれてきた京都は、日本の文化の中心地として、常に創造性豊かな人材を引き寄せ、新しい産業や活動の興隆を後押ししてきた。例えば「旦那衆文化」と言われる相互扶助のシステムは、現代において、先輩経営者が若手起業家に手を差し伸べるスタートアップ支援というかたちで脚光を集める。多様な文化や価値観を受け入れ、相互に刺激し合えるような環境が形成されてきたことも、京都という都市が持つ魅力として見逃せない。真似をすることを良しとせず、技術や感性を磨いてきた職人文化はものづくりの源泉として、このまちに独特の風土と活気をもたらしている。こうした文化的な土壌を背景に、ヒト、モノ、コトを引き寄せる京都の魅力と、そこから生まれる新たなデザインや取り組みを通して、都市に活力をもたらす京都ならではの創造性を考えたい。

現代に息づく文化サロン
ZENBI -鍵善良房- KAGIZEN ART MUSEUM
両足院

古くから文化人が集い、街全体がサロンのようでもある京都。常に革新を取り入れてきた街で、現代にふさわしいサロン的な活動をしているふたつの場を訪ねた。老舗の和菓子屋「鍵善良房」の美術館「ZENBI―鍵善良房―KAGIZEN ART MUSEUM」と、建仁寺の塔頭「両足院」。長い歴史を刻む菓子屋と寺院は、現代の作家が交流し、新たな作品が生まれる創作の場でもあった。

京都人に愛される、大垣書店のヒミツ

京都を中心に約40 店舗を構える大垣書店が、2021 年に書店、印刷工房、カフェ、ギャラリーなどを備えた「堀川新文化ビルヂング」を誕生させた。こう書くと、よくある書店の一例に過ぎないと思うかもしれない。しかし、その意図は異なり、「息をするように書店に来る人」を受け止めながら、自ら発信する新しい本屋の姿を目指している。大垣書店が人々に愛される理由を探った。

INSIGHT
デザインを科学的に解き明かし、創発の場を生む
「THE DESIGN SCIENCEFOUNDATION」の誕生

今年3月、東京都世田谷区にあるNAOTO FUKASAWA DESIGNのオフィスで、ある記者会見が開かれた。プロダクトデザイナー、深澤直人の新作発表かと思いきや、その内容は大いに意表を突くもので、一般財団法人THE DESIGN SCIENCE FOUNDATION設立のお披露目だった。デザインとサイエンス? 財団? ......いったい何が起こっているのか、明かされようとしている。

INSIGHT
クラウズ・アオが押し広げる建築の境界と限界

建築家の理想のすべてを現実の構造物に反映することは不可能だ。しかし人間の豊かな想像力こそが、建築の限界を押し広げてきた。そんな二律背反的な状況を打破しようとする野心的なチームがクラウズ・アオである。彼らの斬新なプロジェクトとその背後にあるパッションを覗いてみよう。

Sci Tech File
ゲーテ、ヘッケル、そしてゴジラ......
人は動物(+怪獣)の形態に何を見てきたか。

私たちの体や地球上のさまざまな生き物は、どんなプロセスをたどって、これほど精妙で信じがたいような形を手に入れたのだろうか。この問いにはふたつの答え方がある。ひとつは発生からの答え方。受精卵がどのように神経や筋肉、消化器官に分化して体を形づくっていくか。もうひとつは進化からの答え方。祖先生物の何をどう受け継ぎ、どんな変更があって今の形態になったのか。生物学の歴史を振り返りながら、発生プロセスと進化プロセスをつなげる意義を問い続ける形態進化生物学者で、理化学研究所 主任研究員の倉谷 滋氏にお話を伺った。

TAKT PROJECTの東北考
「美しさ」から始める姿勢

人間を中心とした都市の発展の過程でこぼれ落ちた「何か」があるのではないか。厳しい自然と「周縁」としての固有の文化を有する東北各地を訪れ、そのこぼれ落ちた何かから、今後のデザインの手がかりを探ります。

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