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デザイン誌「AXIS」最新号 vol.221 12/28発売!

22.12.27

デザイン誌「AXIS」最新号 vol.221  12/28発売!

特集
環境に働きかける建築

「リジェネラティブ」という言葉が、さまざまな分野で浸透しつつあります。「環境再生」とも訳されるこのワードには、単に現状を維持するのではなく、積極的に多くの物理的システムを改善することで、より良い状態に環境を再生していくという意思が込められます。深刻化する環境問題は、サステナブルな発想だけでは克服できない事態に陥っています。環境に「やさしい/負荷をかけない」というサステナブルなアプローチからさらに踏み込み、環境の「再生/回復」に寄与していくという、よりアグレッシブな態度こそ、今デザインに求められる姿勢ではないでしょうか。そのためには「人のため」という従来の仕組みや方法論ではなく、(社会)環境のためであったり多様な生物のためといったより包括的かつ長期的な視点からモノづくりに取り組むことが欠かせません。今号の特集は、そんなリジェネラティブな建築の可能性を通して、建築と環境の新しい関係性を見出していきます。

環境をつくり変える、
リジェネラティブ・アーキテクチャー10選

自然環境の再生や回復に寄与するような建材や構法、都市開発の新たな手法がさまざまな最新テクノロジーも活用しながら模索されている。一方で、環境問題が顕在化している地域や自然災害による被災地においても、斬新な発想で今までにない価値を生み出そうとする多様なプロジェクトが世界各地で実施されてきた。建築から素材開発まで、環境のリジェネラティブを見据えた取り組みを紹介する。

「現象のような建築物」とは ― リジェネラティブを社会実装するために

北海道に拠点を置くユートピアアグリカルチャーが進める「フォレスト・リジェネレイティブ・プロジェクト」は、森林を再生させながら放牧酪農と養鶏を行い、多様な動植物によって森を活性化させる実験的なプロジェクト。都市近接型のモデルファームのあり方を模索するこのプロジェクトに参画しているのが、ドミノアーキテクツ代表の大野友資、遺伝子研究者の片野晃輔、クリエイティブスタジオのノメナ代表の武井祥平の3氏だ。リジェネラティブな建築を社会実装していくにはどうすればいいか。3人に語ってもらった。

Sci Tech File
植物の美しき構造をつくる
細胞間コミュニケーションの謎に挑む

植物の美しさは、可憐な花や萌ゆる若葉や紅葉だけではない。植物の茎や根を顕微鏡を使って細胞レベルで観察すると、そこに秩序立った美しい世界が形成されていることがわかる。デザイナーのいないその世界で、その美を成り立たせているのは細胞同士の情報のやりとりである。どこの細胞がどんなシグナルを送って、どこのどんな物質が受け取っているのか。そして、どういう遺伝子が関わっているのか。そのメカニズムの解明をし、植物の内面美の源泉を探る名古屋大学遺伝子実験施設(兼担:大学院理学研究科理学専攻生命理学領域および理学部生命理学科生命理学専攻)教授の打田直行氏を訪ねた。

田川欣哉のBTCトークジャム
ゲスト:前田瑶介さん(WOTA代表取締役CEO)

デザイン・イノベーションファームTakram代表の田川欣哉さんがナビゲーターとなり、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3領域で活躍するトップランナーを迎える対談連載。第32回のゲストは、WOTA代表取締役CEOの前田瑶介さんです。

TAKT PROJECTの東北考
ハレとケの外側にある時間

人間を中心とした都市の発展の過程でこぼれ落ちた「何か」があるのではないか。厳しい自然と「周縁」としての固有の文化を有する東北各地を訪れ、そのこぼれ落ちた何かから、今後のデザインの手がかりを探ります。

INSIGHT
定義に抗うアフリカ・ファッション
ヴィクトリア&アルバート博物館の展示を読む

ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で2023416日まで開催予定の「アフリカ・ファッション」は、アフリカ大陸の装いに特化した、これまでにない視点を持った展示だ。この企画の狙いとは。リードキュレーターを務めたクリスティーン・チェキンスカの見解とともに、紐解く。

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