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AXIS Forum「原点回帰 vol. 06」須藤玲子(テキスタイルデザイナー、NUNO代表)アーカイブ動画公開中

21.12.23

AXIS Forum「原点回帰 vol. 06」須藤玲子(テキスタイルデザイナー、NUNO代表)アーカイブ動画公開中

2021年11月30日(火)に開催されたオンラインイベントの動画が公開されました。創業当時(1984年)から環境に配慮し寿命の長いものづくりを目指してきた須藤さんが考えるサスティナブルとは?時代が求めるテキスタイルのありかたや、これからやりたいことなどを交えつつ唯一無二のテキスタイルを生み出す原動力は何か、その原点についてお聞きしています。
ぜひご視聴ください。

オンラインイベント詳細

新型コロナウイルスによって世界は大きく変わりました。その変化を受け止めつつ新しい未来を築いていくために、原点に立ち返り、自らの「核」を考えることが必要なのではないか。そんな思いからさまざまな領域で活躍するスピーカーをお招きし、お話を伺っています。
今回のゲストは、革新的な布作りで世界的に注目を集めるテキスタイルデザイナー、須藤玲子さんです。今年11月、これまでの布づくりの全貌を紹介する初の大型作品集 「NUNO-Visionary Japanese Textiles」(テームズ&ハドソン刊)が出版され、その記念として、12/1(水)よりAXISギャラリーにて「nuno nuno」展が開催されます。

開催期間
2021年11月30日(火) 
時間
19:00 ー 20:00
場所
「nuno nuno」展の会場(AXISギャラリー)からのオンラインライブ配信
参加費
無料
主催
AXIS

マンダリンオリエンタル東京 (2006)。NUNOが全館のテキスタイルデザインを担当、コンセプトは「森と水」。Photo by Tadashi Okochi

マンダリンオリエンタル東京 (2019) Photo by Nacasa & Partners Inc.

創業当時(1984年)から、NUNOでは、寿命の長いものづくりを目指してきました。できるだけ環境に負荷をかけず、ゴミを出したくないという考え方のもと、その活動範囲は、布づくりにとどまらず、メーカーとのリサイクルシステムづくりや生分解原料の研究、また、それまでテキスタイルに使われなかった素材を見出し、実用化を実現したりと多岐におよびます。これからますますサスティナビリティの重要性が問われるなか、須藤さんは、ただ天然素材を使えばよいという単純な話ではない、多くの人に日常的に使ってもらう製品をつくるために何がほんとうにサスティナブルなのかを熟慮しないといけない、と言います。

これまでその使いにくさから廃棄されてきた「きびそ」(蚕が繭をつくるときに最初に吐き出す太くて硬い⽷)は、須藤さん監修のもと繊維の実用化に成功し「kibiso(キビソ)」ブランドが生まれた。サスティナブルかつ高いデザイン性と機能性を実現させたその取り組みは、世界的にも注目を集め、クーパーヒューイット博物館(米国)、ビクトリア&アルバート博物館(イギリス)に永久保存されている。 Photo by Masayuki Hayashi

「須藤玲子の仕事-NUNOのテキスタイルができるまで 」(2019) Centre for Heritage, Arts and Textile(香港) 香港を皮切りにロンドン、エディンバラ、ザンクト・ガレン(スイス)などヨーロッパ各地を巡回予定。 Photo by CHAT (Centre for Heritage, Arts and Textile), Hong Kong

また、須藤さんはメイドインジャパンにこだわり、日本各地の染織産地におけるつくり手との協働作業をとても大切にしています。試行錯誤を重ねながらお互いのモチベーションを高め合うコミュニケーションが好きなんです、と須藤さん。その姿勢は、産地の次世代を担う若者にも、確実に伝わっているようです。

今回のAXISフォーラムでは、時代が求めるテキスタイルのありかたや、これから須藤さんがやりたいことなどを交えつつ唯一無二のテキスタイルを生み出す原動力は何か、その原点についてお聞きします。当日は「nuno nuno」展の会場からライブ配信を行い、展覧会の見どころもご紹介する予定です。

『NUNO - Visionary Japanese Textiles』(テームズ&ハドソン刊) 書籍の表紙に使用されているNUNOのテキスタイルは、パルプ由来で生分解性(物質が微生物によって二酸化炭素と水に分解される)を持つ素材を採用している。 Photo by Thames and Hudson

『NUNO - Visionary Japanese Textiles』より Photo by Masayuki Hayashi

「こいのぼりなう!須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション」 (2018) 国立新美術館(東京) Photo by Ken Kato

須藤玲子( Reiko Sudo )

茨城県⽯岡市⽣まれ。株式会社 布代表。東京造形⼤学名誉教授。2008年より良品計画、⼭形県鶴岡織物⼯業共同組合、株式会社アズ他のテキスタイルデザインアドバイスを⼿がける。2016 年より株式会社良品計画アドバイザリーボード。毎⽇デザイン賞、ロスコー賞、JID部⾨賞等受賞。
⽇本の伝統的な染織技術から現代の先端技術までを駆使し、新しいテキスタイルづくりをおこなう。作品はニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館、ロサンゼルス州⽴美術館、ビクトリア&アルバート博物館、東京国⽴近代美術館他に永久保存されている。www.nuno.com

Photo by Masayuki Hayashi

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